ジャズのアドリブをスポーツ的に捉えてしまうと行き詰まる【ギター】

ES-335



 

アドリブ初心者のころのわたしは、アドリブないしアドリブの練習を、
スポーツのように
「自分の技術VS目の前の課題」
という構図で捉えていたようなところがありました。


この課題を「アドリブで」いかに切り抜けるか。
スポーツで言い換えれば、
スキーのコブ斜面を、自分の技術でいかに「その場で」滑り切るか?
サーフィンで、波を自分の技術でいかに「その場で」乗り切るか?


「どんどん斜面に、波に、立ち向かっていこう。
またダメだった。ああまたダメだった。次こそは!」的な。


アドリブの練習についても、それと重ねたイメージを持っていました。
マイナスワンの音源ノンストップで流して、
(ノンストップというところがミソです)
またダメだった。ああまたダメだった。よし次!
と、「立ち向かって」いくわけです。


そうでなければ、アドリブとは呼べないだろう。
スケール一つを携えて立ち向かうのがアドリブなのだ、
そうでなければズルだ、
とすら心のどこかで思っている。

 

 


アドリブの練習として「流しっぱなしのマイナスワンにアドリブでぶつかっていく」のは、決して意味の無いことでは無いと思いますが、
特に初心者の頃は、練習がそればかりになっていると、演奏がなかなか洗練されてこないと思います。


スポーツ的な価値観(正確さ、力強さ)とは異なり、
音楽の場合は、
「望む音楽を実現する」(=弾きたいものを弾く)
という軸があります。


音楽としてのアドリブは、
そこに立脚したものでなければなりませんし、
アドリブのための練習も、それを第一に目指した方が、より良い結果になる気がします。


それには、
この記事でも触れていますが、

https://wewantguitar.hatenablog.com/entry/2019/08/07/182418


本番でのアドリブの
・どんどん時間が流れて戻らない
・やり直しはきかない、1回こっきり
という性質を、
練習のフェーズから一時的に排除し、


小さい作曲というつもりで、一旦腰を据えて
自分の弾きたいものを確認していくのがいいかと思います


その後で、マイナスワンを使って、実際のアドリブとしてどういう形に出来るか探っていくのがいいのではないでしょうか(^_^)a


参考になれば幸いです。